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Author: Matsuda Kenji <info@mtkn.jp>
Date: Sat, 17 May 2025 19:07:29 +0900
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+<h1>万博で知り合ったルーマニア人とハイキングに行った</h1>
+<time>2025-05-17</time>
+
+<p>
+先日万博のルーマニアパビリオンで知り合ったルーマニア人の<a href="https://noian.art">Noian</a>が\
+ハイキングに行きたいというので、地元の山に連れていった。\
+元々4月の終わりごろを予定していたが、僕が風邪をひいてしまいのびていた。\
+向こうも万博の仕事が忙しいようで、帰国の前日になってやっと予定が合った。\
+</p>
+
+<p>
+10時過ぎにうちの最寄り駅に着く予定だったが、電車に乗り間違えたらしく一時間程遅れた。\
+なにせ阪和線である。\
+外国人にはかなりややこしい上、駅員はフランス人のごとく英語を話さない。\
+間違って関空に行かないようにしつこく注意喚起して、なんとか和歌山に辿りついた。\
+</p>
+
+<p>
+車で自宅まで連れて来て、そこから徒歩で山に向かった。\
+自然が好きそうだったので、ろくに整備されていないひとけのない山に案内した。\
+</p>
+
+<p>
+僕自身この山に登るのは久しぶりなので道を覚えているか不安だった。\
+おそらく昔の人が隣の町まで行くのに使っていた道だと思う。\
+今でも一応隣町まで抜けられる。\
+入口は果樹園になっていて今も柑橘の木がたくさん植わっている。\
+川沿いを森に入ると左右には棚田が並んでいる。\
+こちらの田んぼは既に放棄され、今は藪や針葉樹の森になっている。\
+このへんの針葉樹は戦後の拡大造林で植えられたものだろうか。\
+毎年ティッシュペーパーの需要を底上げしている木々である。\
+棚田は石垣で造成されている。\
+いつのものかは知らないが今も崩れずに残っている。\
+</p>
+
+<p>
+棚田がなくなってさらに進むと小さい滝がある。\
+牝牛の滝というらしい。\
+牝牛と書いてコッテと読む。\
+滝の近くに牝牛に見える岩があるのが由来らしい。\
+</p>
+
+<figure>
+<img src="20250517-1.jpg" alt="牝牛の滝">
+<figcaption><ruby>牝牛<rp>(</rp><rt>コッテ</rt><rp>)</rp></ruby>の滝</figcaption>
+</figure>
+
+<p>
+滝を過ぎると急勾配の斜面が続く。\
+ほとんど道とはいえないような山肌を登る。\
+40度はありそうな勾配である。\
+最後に大きな岩が作った崖を山羊のように登ればやっと平坦な道に出る。\
+そこから先は特にきつい場所もなく、そのまま展望台に続く。\
+</p>
+
+<figure>
+<img src="20250517-2.jpg" alt="展望台から">
+<figcaption>展望台から</figcaption>
+</figure>
+
+<p>
+展望台には小さな祠がある。\
+せっかくなので鳥居のくぐり方や参拝の仕方を教えてあげた。\
+熱心に聞いてはくれたが自分はやらないと言っていた。\
+理由は聞かなかったがおそらく彼がキリスト教徒だからであろう。\
+こういうはっきりした態度は見ていてなんとなく気持がいいものだ。\
+下手に空気を読みすぎるのもよくない。\
+</p>
+<p>
+ところで日本では神道でも仏教でも左進右退が基本だと思う。\
+以前神武天皇のお兄さんが祀られている竃山神社のお祭で、\
+巫女さんが神殿に向う階段を登る際左足を一段上げて右足を引き寄せてを繰り返して登り、\
+下るときは逆にしていた。\
+お寺でも道場に入るときは左から、出るときは右からと習った。\
+そういえば合気道でも座礼をするとき左手、右手の順で床に付けて頭を下げ、\
+頭を上げるときは右手から戻すと習った気がする(この記憶はあいまい)。\
+ところがヨーロッパでは逆らしい。\
+左は邪悪だから右から入るのだそうだ。\
+</p>
+
+<p>
+下りは別の道を選んだ。\
+途中からコンクリートで舗装されている楽な道である。\
+途中で山菜がいろいろ生えていたので紹介してあげたらぱくぱく食べていた。\
+よく信用できるものである。\
+イタドリ、ユキノシタ、フキ、チャノキ...\
+タケノコはもう竹だった。\
+クスノキもあったのでいい香りがすると言って渡したらこれもかじっていた。\
+クスノキが食べられるかどうか僕は知らない。\
+防虫剤に使われていたと伝えるとすぐに吐きだして水で口をすすいでた。\
+</p>
+
+<p>
+展望台でフルートを吹く動画を撮りたかったのに忘れていたといっていたが、\
+途中で見つけた竹林を気に入ったようで、そこで吹いていた。\
+このフルートはチューニングが現代の一般的なものとは少し違い、\
+ミの音が少し低くなっている。\
+長調とも短調ともいえない微妙な音階だった。\
+</p>
+
+<figure>
+<img src="20250517-3.jpg" alt="フルートを吹くNoian">
+<figcaption>フルートを吹くNoian</figcaption>
+</figure>
+
+<p>
+ルーマニアに竹は自生していない。\
+ところが和食屋等には植わっているという。\
+ルーマニアの植生だいじょうぶかなぁ。\
+</p>
+
+<p>
+山から家に帰ってきてもう3時前になっていた。\
+おなかがすいていたので車で和歌山市の寿司屋に向った。\
+弥一という回転寿司である。\
+回転寿司だが安いわけではなく、味はかなり美味しい。\
+</p>
+
+<p>
+中途半端な時間に行ったからなのか、寿司はひとつも回っておらず、タブレットから\
+注文するように言われた。\
+彼はおなかがすいたから寿司以外のものも食べるといって、最初にうどんを注文した。\
+僕も自分の食べたいものを適当に注文していた。\
+しばらくして最初に届いたのは納豆うずらだった。\
+僕は頼んでいない。\
+彼は納豆が好きだそうだ。\
+ルーマニアにも臭いの強い発酵食品があるのかと思い、チーズのことを聞いてみると、\
+ルーマニアには臭いの強いチーズはないと言う。\
+ブルーチーズやカマンベールはないのかと聞くと、あんなのは臭いうちにはいらないそうだ。\
+ちなみに主要なものはカビの生えていないクリームチーズのようなものだそうだ。\
+</p>
+
+<p>
+ひととおり食べておなかがいっぱいになってきた。\
+うどんにはまだ手が付けられていない。\
+彼もおなかがいっぱいになってきたと言いだした。\
+テーブルにはまだ寿司が残っている。\
+無理なら僕が食べようかと言うと彼はうどんの鉢をこっちによこした。\
+ちょっとくるしかったがまあうどんなので食べれた。\
+麺は腰があっておいしいが、出汁は少し甘みが強かった。\
+出汁を飲みほした頃、彼も残った寿司をだいたい片付けて、\
+やっぱり自分もうどんを食べるといって追加で注文していた。\
+</p>
+
+<p>
+うどんの甘い出汁をガリで流して店を出た。\
+おごってくれた。\
+</p>
+
+<p>
+弥一を後にし、和歌山城に案内した。\
+動物園を適当に見て天守閣に登った。\
+地元の人間なのにこれが初めてである。\
+閉館ぎりぎりに行って30分しか見れなかった。\
+天守閣はアメリカに丸焼きにされたあと鉄筋コンクリート造りで再建された。\
+外観はそこそこ綺麗だが内部は昭和の団地のような近代的なものだった。\
+書画や武器等が展示されていてそれなりに見応えがあり、30分では足りなかった。\
+</p>
+
+<p>
+
+</p>
+
+
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+ <title>万博で知り合ったルーマニア人とハイキングに行った</title>
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+<h1>万博で知り合ったルーマニア人とハイキングに行った</h1>
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+先日万博のルーマニアパビリオンで知り合ったルーマニア人の<a href="https://noian.art">Noian</a>がハイキングに行きたいというので、地元の山に連れていった。元々4月の終わりごろを予定していたが、僕が風邪をひいてしまいのびていた。向こうも万博の仕事が忙しいようで、帰国の前日になってやっと予定が合った。</p>
+
+<p>
+10時過ぎにうちの最寄り駅に着く予定だったが、電車に乗り間違えたらしく一時間程遅れた。なにせ阪和線である。外国人にはかなりややこしい上、駅員はフランス人のごとく英語を話さない。間違って関空に行かないようにしつこく注意喚起して、なんとか和歌山に辿りついた。</p>
+
+<p>
+車で自宅まで連れて来て、そこから徒歩で山に向かった。自然が好きそうだったので、ろくに整備されていないひとけのない山に案内した。</p>
+
+<p>
+僕自身この山に登るのは久しぶりなので道を覚えているか不安だった。おそらく昔の人が隣の町まで行くのに使っていた道だと思う。今でも一応隣町まで抜けられる。入口は果樹園になっていて今も柑橘の木がたくさん植わっている。川沿いを森に入ると左右には棚田が並んでいる。こちらの田んぼは既に放棄され、今は藪や針葉樹の森になっている。このへんの針葉樹は戦後の拡大造林で植えられたものだろうか。毎年ティッシュペーパーの需要を底上げしている木々である。棚田は石垣で造成されている。いつのものかは知らないが今も崩れずに残っている。</p>
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+<p>
+棚田がなくなってさらに進むと小さい滝がある。牝牛の滝というらしい。牝牛と書いてコッテと読む。滝の近くに牝牛に見える岩があるのが由来らしい。</p>
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+<p>
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+
+<p>
+展望台には小さな祠がある。せっかくなので鳥居のくぐり方や参拝の仕方を教えてあげた。熱心に聞いてはくれたが自分はやらないと言っていた。理由は聞かなかったがおそらく彼がキリスト教徒だからであろう。こういうはっきりした態度は見ていてなんとなく気持がいいものだ。下手に空気を読みすぎるのもよくない。</p>
+<p>
+ところで日本では神道でも仏教でも左進右退が基本だと思う。以前神武天皇のお兄さんが祀られている竃山神社のお祭で、巫女さんが神殿に向う階段を登る際左足を一段上げて右足を引き寄せてを繰り返して登り、下るときは逆にしていた。お寺でも道場に入るときは左から、出るときは右からと習った。そういえば合気道でも座礼をするとき左手、右手の順で床に付けて頭を下げ、頭を上げるときは右手から戻すと習った気がする(この記憶はあいまい)。ところがヨーロッパでは逆らしい。左は邪悪だから右から入るのだそうだ。</p>
+
+<p>
+下りは別の道を選んだ。途中からコンクリートで舗装されている楽な道である。途中で山菜がいろいろ生えていたので紹介してあげたらぱくぱく食べていた。よく信用できるものである。イタドリ、ユキノシタ、フキ、チャノキ...タケノコはもう竹だった。クスノキもあったのでいい香りがすると言って渡したらこれもかじっていた。クスノキが食べられるかどうか僕は知らない。防虫剤に使われていたと伝えるとすぐに吐きだして水で口をすすいでた。</p>
+
+<p>
+展望台でフルートを吹く動画を撮りたかったのに忘れていたといっていたが、途中で見つけた竹林を気に入ったようで、そこで吹いていた。このフルートはチューニングが現代の一般的なものとは少し違い、ミの音が少し低くなっている。長調とも短調ともいえない微妙な音階だった。</p>
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+<p>
+ルーマニアに竹は自生していない。ところが和食屋等には植わっているという。ルーマニアの植生だいじょうぶかなぁ。</p>
+
+<p>
+山から家に帰ってきてもう3時前になっていた。おなかがすいていたので車で和歌山市の寿司屋に向った。弥一という回転寿司である。回転寿司だが安いわけではなく、味はかなり美味しい。</p>
+
+<p>
+中途半端な時間に行ったからなのか、寿司はひとつも回っておらず、タブレットから注文するように言われた。彼はおなかがすいたから寿司以外のものも食べるといって、最初にうどんを注文した。僕も自分の食べたいものを適当に注文していた。しばらくして最初に届いたのは納豆うずらだった。僕は頼んでいない。彼は納豆が好きだそうだ。ルーマニアにも臭いの強い発酵食品があるのかと思い、チーズのことを聞いてみると、ルーマニアには臭いの強いチーズはないと言う。ブルーチーズやカマンベールはないのかと聞くと、あんなのは臭いうちにはいらないそうだ。ちなみに主要なものはカビの生えていないクリームチーズのようなものだそうだ。</p>
+
+<p>
+ひととおり食べておなかがいっぱいになってきた。うどんにはまだ手が付けられていない。彼もおなかがいっぱいになってきたと言いだした。テーブルにはまだ寿司が残っている。無理なら僕が食べようかと言うと彼はうどんの鉢をこっちによこした。ちょっとくるしかったがまあうどんなので食べれた。麺は腰があっておいしいが、出汁は少し甘みが強かった。出汁を飲みほした頃、彼も残った寿司をだいたい片付けて、やっぱり自分もうどんを食べるといって追加で注文していた。</p>
+
+<p>
+うどんの甘い出汁をガリで流して店を出た。おごってくれた。</p>
+
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+弥一を後にし、和歌山城に案内した。動物園を適当に見て天守閣に登った。閉館ぎりぎりに行って30分しか見れなかった。天守閣はアメリカに丸焼きにされたあと鉄筋コンクリート造りで再建された。外観はそこそこ綺麗だが内部は昭和の団地のような近代的なものだった。書画や武器等が展示されていてそれなりに見応えがあり、30分では足りなかった。</p>
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+<p>
+10時過ぎにうちの最寄り駅に着く予定だったが、電車に乗り間違えたらしく一時間程遅れた。なにせ阪和線である。外国人にはかなりややこしい上、駅員はフランス人のごとく英語を話さない。間違って関空に行かないようにしつこく注意喚起して、なんとか和歌山に辿りついた。</p>
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+車で自宅まで連れて来て、そこから徒歩で山に向かった。自然が好きそうだったので、ろくに整備されていないひとけのない山に案内した。</p>
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+<p>
+僕自身この山に登るのは久しぶりなので道を覚えているか不安だった。おそらく昔の人が隣の町まで行くのに使っていた道だと思う。今でも一応隣町まで抜けられる。入口は果樹園になっていて今も柑橘の木がたくさん植わっている。川沿いを森に入ると左右には棚田が並んでいる。こちらの田んぼは既に放棄され、今は藪や針葉樹の森になっている。このへんの針葉樹は戦後の拡大造林で植えられたものだろうか。毎年ティッシュペーパーの需要を底上げしている木々である。棚田は石垣で造成されている。いつのものかは知らないが今も崩れずに残っている。</p>
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+<p>
+ところで日本では神道でも仏教でも左進右退が基本だと思う。以前神武天皇のお兄さんが祀られている竃山神社のお祭で、巫女さんが神殿に向う階段を登る際左足を一段上げて右足を引き寄せてを繰り返して登り、下るときは逆にしていた。お寺でも道場に入るときは左から、出るときは右からと習った。そういえば合気道でも座礼をするとき左手、右手の順で床に付けて頭を下げ、頭を上げるときは右手から戻すと習った気がする(この記憶はあいまい)。ところがヨーロッパでは逆らしい。左は邪悪だから右から入るのだそうだ。</p>
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+<p>
+下りは別の道を選んだ。途中からコンクリートで舗装されている楽な道である。途中で山菜がいろいろ生えていたので紹介してあげたらぱくぱく食べていた。よく信用できるものである。イタドリ、ユキノシタ、フキ、チャノキ...タケノコはもう竹だった。クスノキもあったのでいい香りがすると言って渡したらこれもかじっていた。クスノキが食べられるかどうか僕は知らない。防虫剤に使われていたと伝えるとすぐに吐きだして水で口をすすいでた。</p>
+
+<p>
+展望台でフルートを吹く動画を撮りたかったのに忘れていたといっていたが、途中で見つけた竹林を気に入ったようで、そこで吹いていた。このフルートはチューニングが現代の一般的なものとは少し違い、ミの音が少し低くなっている。長調とも短調ともいえない微妙な音階だった。</p>
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+ルーマニアに竹は自生していない。ところが和食屋等には植わっているという。ルーマニアの植生だいじょうぶかなぁ。</p>
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+中途半端な時間に行ったからなのか、寿司はひとつも回っておらず、タブレットから注文するように言われた。彼はおなかがすいたから寿司以外のものも食べるといって、最初にうどんを注文した。僕も自分の食べたいものを適当に注文していた。しばらくして最初に届いたのは納豆うずらだった。僕は頼んでいない。彼は納豆が好きだそうだ。ルーマニアにも臭いの強い発酵食品があるのかと思い、チーズのことを聞いてみると、ルーマニアには臭いの強いチーズはないと言う。ブルーチーズやカマンベールはないのかと聞くと、あんなのは臭いうちにはいらないそうだ。ちなみに主要なものはカビの生えていないクリームチーズのようなものだそうだ。</p>
+
+<p>
+ひととおり食べておなかがいっぱいになってきた。うどんにはまだ手が付けられていない。彼もおなかがいっぱいになってきたと言いだした。テーブルにはまだ寿司が残っている。無理なら僕が食べようかと言うと彼はうどんの鉢をこっちによこした。ちょっとくるしかったがまあうどんなので食べれた。麺は腰があっておいしいが、出汁は少し甘みが強かった。出汁を飲みほした頃、彼も残った寿司をだいたい片付けて、やっぱり自分もうどんを食べるといって追加で注文していた。</p>
+
+<p>
+うどんの甘い出汁をガリで流して店を出た。おごってくれた。</p>
+
+<p>
+弥一を後にし、和歌山城に案内した。動物園を適当に見て天守閣に登った。閉館ぎりぎりに行って30分しか見れなかった。天守閣はアメリカに丸焼きにされたあと鉄筋コンクリート造りで再建された。外観はそこそこ綺麗だが内部は昭和の団地のような近代的なものだった。書画や武器等が展示されていてそれなりに見応えがあり、30分では足りなかった。</p>
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<title>使用しているハードウェア、ソフトウェア</title>
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